中国新聞


10年で20園を民間移管
10年度から広島市、保育園で計画


 市立保育園の民間移管方針を打ち出している広島市は二十八日、早ければ二〇一〇年度から二〇年度までに「二十園程度」を移管する計画を明らかにした。中区で開いた「保育園のあり方検討委員会」(委員長・前田健一広島大大学院教授)で市が説明した。

 具体的な規模や期間を示したのは初めて。計画では一〇年度にも試行的に一園を移管。その後二〇年度まで年二園程度ずつ実施するという。移管先は、認可保育園の運営実績がある社会福祉法人を公募し、有識者らによる選定委員会で審査する方針である。

 今秋までに、市はスケジュールや選考基準をまとめたガイドラインを策定。一〇年度の試行に向け、移管対象園の決定▽保護者への説明▽移管先の公募▽選定委の審査―の順に作業を進める。

 この日の検討委では、委員から「保護者への配慮や十分な説明が必要」「移管後も市がしっかり支援するように」との意見が出た。

 年二園程度の移管規模について、市こども未来企画課は「公募の競争性を確保し、質の高い保育サービスを提供するため」と説明。二〇年度以降については、財政状況や保育をめぐる社会環境を見据える必要性を踏まえ「白紙」としている。(金井淳一郎)

(2008.4.29)


子育てのページTOPへ