中国新聞


進学・就職時アピール
課外活動にポイント制
井原市教委 夏にも導入


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市川教授(奥)から「学びのポイントラリー」の説明を受ける教育関係者(8日)

 ▽小中生の社会参加へ

 井原市教委は、指定した課外活動に参加した小中学生がポイントを取得し、進学や就職時にアピールできる「授業外学習ポイント」制度を導入する。早ければ今夏休みにも実施。子どもに地域行事への参加を促す。

 市教委は「地域行事への参加が少なく、もっと幅広い年齢層とかかわるなど社会勉強をしてほしいため」と狙いを説明。東大大学院の市川伸一教授(教育心理学)らが運営する「学びのポイントラリー」への参加を目指す。

 「ポイントラリー」は各地域ごとにスポーツ、文化活動などの主催団体と連携。学校を通じて生徒や児童に行事を紹介し、ポイントカードを配って参加を促す。三時間の活動で二ポイントなど、計四十ポイントを取得すれば認定証を発行し、進学や就職に役立ててもらう。現在、東京都文京区など五区や奈良市、中国地方では昨年十一月から美咲町が参加している。

 参加に向け、市教委は、近く市内のボランティア団体などと事務局づくりや課外活動選びなどを協議。スポーツや文化活動、職場体験など約五十の行事を想定している。

 市内であった市川教授の説明会には、校長や教諭、ボランティア団体の関係者ら計約七十人が出席。市川教授は、行政と学校、団体が連携し継続性のある事務局づくりが成否を握るとアドバイスした。

 市教委の落合敏恵学校教育課長は「市内には多くのイベントがある。幅広く呼び掛けたい。高校生も参加できるようにしたい」と話している。(佐藤正明)

(2008.5.15)


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