中国新聞


保育所検討会結成へ
ニーズ探り統廃合も視野 笠岡市


 笠岡市は公立保育所のあり方検討会(仮称)を今月下旬にも発足させる。幼児数が減る一方、子育て支援拠点としての期待は高まっており、充実に向け統廃合や民営化、幼稚園との一元化も視野に長期的展望を探る。

 市長の諮問機関「市福祉施策審議会」の下部組織として専門的に検討する。保護者や私立保育園の代表、主任児童委員らを含む十数人で構成し本年度中に結論を出す。

 市内には公立八(公設民営一を含む)、私立七の計十五の保育所(園)がある。六月一日現在の入所児童は公立三百五十九人(定員充足率81・6%)、私立七百五十六人(同93・3%)。就学前の幼児数は十年前に比べ30・4%減ったが、入所児は公私合わせて22・7%減にとどまり存在感を増している。

 しかし公立だけ見ると、市周辺部の立地が多い点もあって減少率が31・9%と高い。入所児三人(同10%)の施設があり、建物老朽化も目立つ。市が保育士の採用を中止している影響もあり、民営を除く現在の保育態勢は全五十人中(パートを含む)、正職員は二十九人と六割に満たない。市立幼稚園十五園との役割分担の課題もある。

 保護者からは延長保育や送り迎えのバス導入などの要望も出る。市は「市民ニーズも見極めて多面的に議論したい」としている。(杉本喜信)

(2008.7.1)


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