中国新聞


PTA会費の残高点検
「年1回以上」4校だけ
島根の県立校


 島根県の県立学校が管理するPTA会費などの県費外会計について、校長らが年一回以上、残高を点検しているのは五十六校中、四校しかないことが、県教委の全校調査で分かった。通帳と印鑑を同一人物が保管しているケースも多く、ずさんな管理実態が明らかになった。

 県立高校四十四校、特別支援学校十二校を対象に、学級費などの学校徴収金会計とPTAなど団体会計の計千六百二十五会計を調べた。

 校長や事務長が年一回以上、預金残高と現金出納簿を点検していたのは矢上高(邑南町)安来高(安来市)など四校だった。一方で通帳と印鑑を同一人物が管理していた会計は県立高校で62%、特別支援学校は95%に上った。県立高校の会計の約二割、特別支援学校の三割では監査もなかった。

 五月に川本・島根中央高で前事務長によるPTA会費などの着服が発覚したのを受けて着手。調査の過程で六月に浜田水産高で教員による同窓会費などの着服が判明した。

 県教委は九月中に県費外会計の取扱要綱を改正し、年二回の校長による点検や年度末の監査の徹底などを盛り込む。二〇〇九年度以降は県教委職員が各校に出向き、会計処理状況などを点検する。(和田木健史)

(2008.8.9)


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