中国新聞


親子ワクワク科学教室
三次 霧発生やラジオ作り
教授や会社員 ボランティアで運営


 三次市の特定非営利活動法人(NPO法人)三次科学技術教育協会(MISTEE)の科学教室が人気を集めている。幅広い世代に科学の楽しさを知ってもらおうと、大学教授や高校教諭、会社員らがボランティアで運営している。

 協会は、三次市出身で広島国際大の寺重隆視教授(49)が「三次に科学技術博物館開設を」と呼び掛けたのきっかけに二〇〇六年七月設立。昨年二月にNPO法人の認証を受けた。

 メンバー十三人が、物理や天文、電気工学などの専門知識を生かし、「霧をつくろう」「星を見よう」など、多様な教室を開催。市民の関心も高まり、小学校からの依頼で出前教室も開く。

 市生涯学習センターで十二月中旬にあった電子オルゴール工作教室には親子十三人が参加。抵抗やトランジスタをハンダで溶接し、オルゴールを作った。

 「何回も失敗したけど、ちゃんと鳴ってうれしかった」と、十日市小五年の建田伸君(11)。祖母智子さん(64)は「最近は遊びの中でも工夫や発想することが少ない。三次でいろいろな教室があるのはありがたい」と喜ぶ。

 「理科離れに危機感を持っていた。家庭で科学を話せる文化を根付かせたい」と寺重教授。元高校物理教諭の高味俊雄会長(73)は「手や頭を使う楽しさを伝えたい。子どもが立ち寄り、気軽に実験や工作をできる体験型の博物館を造れれば」と意気込んでいる。

 今後は、三十一日=「ラジオを作ろう」(市生涯学習センター)▽二月十四日=「静電気を操ろう」(同)を予定する。いずれも材料費が必要。協会Tel0824(62)2772。(余村泰樹)

(2009.1.9)


子育てのページTOPへ