中国新聞


妊婦の情報 共有ノート
呉市医師会作製
拠点病院と連携へ


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呉市医師会が作製し配布を始めた共通診療ノート

 呉市医師会は、産科医師同士が妊婦の情報を共有する「共通診療ノート」を作り、健診を受ける妊婦に配り始めた。地域の身近なかかりつけ医師と分娩(ぶんべん)施設のある拠点病院の連携に活用し、分娩の安全性を高める狙い。

 飲酒や喫煙、出産経験の有無や病歴などを妊婦自身がチェックしてリスクを点数化する評価表を盛り込んだ。医師側は初期検査のデータなどを記録するほか、妊婦への処置や指導した内容などを書き込む。

 医師会などは、慢性的な医師不足に対応するため、健診は開業している産科医師が、リスクの高い分娩などは公的病院が行う役割分担を進めている。

 ノートは役割分担を進める中で情報共有や実際の診察をスムーズにする目的で導入。仙台市の事例を参考に、県の支援事業として医師会所属の医師約十人が編集した。

 妊婦健診ができる市内の十一病院に置き、呉地域で分娩する妊婦を中心に配っている。A5判二十ページで一万部を印刷した。市医師会Tel0823(22)2326。(新山創)

(2009.1.28)


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