中国新聞


子どもへの不審な声かけ
午後3−7時が6割
昨年の広島県内 県警まとめ


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 不審者による小中学生や幼児への「声かけ事案」の約6割が午後3―7時に集中している―。広島県警がまとめた昨年の県内発生状況から、傾向が浮かび上がった。県警は、登下校のほか、塾などへの行き帰りも含め、この時間帯のパトロールなどを強化する。

 県警によると、昨年の声かけ事案は二百八十三件で前年比二十四件(9・3%)増。時間帯別では、いずれも午後の三―四時が四十五件(15・9%)四―五時が五十三件(18・7%)五―六時が四十六件(16・3%)六―七時が二十八件(9・9%)と、三―七時で計60・8%を占めた。今年に入っても同じ傾向がみられるという。

 内容は、誘惑やみだらな言動のほか、つきまといなども含まれ、通行人の少ない通りでの発生が半数近くを占めたという。

 これまで、県警のパトロールやPTA、住民の見守り活動は、午前八時と午後三時を軸に通学路周辺で展開する「8・3運動」など登下校時に偏りがちだったという。棟杉孝・減らそう犯罪情報官は「塾や習い事などで下校後に外出する子も多く、夕方の遅い時間までよりきめ細かい活動が必要」と指摘する。

 県警街頭警察活動強化推進本部は、自転車盗、ひったくりなどの「身近な犯罪」や交通事故も多いとして、午後三―七時の街頭活動の強化を県内二十八署に指示した。(松本大典)

(2009.3.5)

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