中国新聞


理想2.7人でも 予定2.0人
少子化で島根県民意識調査 経済事情浮き彫り


 島根県内の男女が思い描く理想的な子どもの数は平均二・七人なのに対し、実際に予定するのは二・〇人にとどまることが県の少子化に関する県民意識調査で分かった。予定する子どもの数はこれまでより少なくなっており、少子化の進む現状が意識の上からも裏付けられた格好だ。

 県少子化対策推進室によると本年度調査での理想的な子どもの数二・七人は、一九九九年度、二〇〇三年度とほぼ同じ。一方で実際の予定は九九年度が二・三人、〇三年度は二・二人で、調査を経るごとに減少していた。

 理想よりも予定が少ない理由としては、六割が「子育てにお金がかかる」と答え、最も多かった。年代や年収別の集計をみても、二十九歳以下や年収三百万円未満の層では予定が一人台であり、経済的な事情が少子化の大きな要因となっていることが浮かんだ。

 行政に期待する施策で最も多かったのは子育てに伴う経済負担の軽減の84・9%で、九九年度から16・8ポイントの増加だった。

 少子化の一つの要因である晩婚化について独身の理由を聞いた設問では、「適当な相手にまだめぐり合わない」が56・7%で最も多く、九九年度から20ポイント以上増えていた。

 県は、〇九年度に策定する県次世代育成支援行動計画の後期計画(一〇―一四年度)に反映させる。

 調査は昨年九月、無作為抽出した県内の十八―四十九歳の男女三千人に用紙を郵送し、八百七十九人から回答を得た。(和田木健史)

(2009.3.22)

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