中国新聞


体罰の電話相談開設
福山市教委
セクハラも 「抱え込まないで」


 ▽昨年度不祥事5件

 福山市教委は、体罰やセクハラ行為を受けた児童、生徒、教職員の相談に応じる電話相談の窓口を開設した。同市で昨年度、教職員による不祥事が過去最多の五件に上った事態を重く受け止めた。

 市教委によると、相談のうち、(1)学校から報告が上がっていない(2)該当者が校長の注意を聞かない(3)行為に対する学校と保護者の見解が違う―などのケースについて実態調査する。該当者への聞き取りや子どもへのアンケートで、その行為が教育的指導を逸脱していると確認できた場合は教職員の処分権がある広島県教委に報告する。

 福山市の学校で教職員が起こした不祥事は二〇〇七年度までは年二件が最多だった。昨年度の五件は異例の事態という。内訳は体罰四件、セクハラ一件。このうちの二件は学校から市教委に報告が上がっていなかった。

 県教委は三月末、各校に教職員による相談窓口を設置するよう通知している。市教委は「顔見知りの先生への相談をためらい、問題を抱え込む子が出てはいけない」(学事課)として、さらに独自のセーフティーネットを張ることにした。

 受け付けは午前八時半―午後五時半。希望すれば女性職員が応じる。学事課Tel084(928)1112。(門脇正樹)

(2009.4.8)


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