中国新聞


伸び悩む子育て協賛店
広島県海田町 パスポート事業PR強化


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「子育てにやさしいお店」をPRする垂れ幕を掲げる写真店

 広島県海田町の「子育て支援パスポート事業」に登録する協賛店が伸び悩んでいる。登録すれば、町のホームページ(HP)などでPRする代わりに、子育て中の家庭に割引などの特典を提供してもらう。開始から二年たった現在、協賛店は三十九店にとどまり、目標の百店を大きく下回っている。

 町は「協賛店のメリットを十分伝えられなかった」とみる。今後は協賛店を記したマップなどを作製し、「子育てにやさしい店」をPRし、協力を求める考え。

 二〇〇七年四月に始まった事業で、町は中学生以下の子どもか、初めて妊娠した女性がいる世帯を対象にパスポート(カード)を交付する。町に登録した協賛店でカードを示せば、料金5%引きサービスなどの特典を受けられる仕組み。

 町の呼び掛けに応じ、当初は理容や文具、写真など三十二店が登録。〇八年四月に四十二店に増えたが、廃業する店舗もあって減っている。

 協賛店はHPでの紹介に加え、目印となる垂れ幕や旗を配っている。しかし「金銭面での負担が大きい」「子育ての客だけを特別扱いしにくい」などと登録を断られるケースが多い。  町は本年度、カードを二千七百二十世帯に交付している。町福祉課は「値引きだけでなく、絵本やおむつ交換の場所提供でも登録できる。将来の顧客開拓につながる」としている。(榎本直樹)

(2009.4.21)

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