中国新聞


キッズ民泊 活動本格化
山口県周防大島町、国指定地に
学校向け誘致に力


 体験型観光での町おこしを進めている山口県周防大島町が、小学生を民泊させて農漁業などを体験させる国の「子ども農山漁村交流プロジェクト」の受け入れ地に登録された。今後、民泊家庭の開拓や、小学校の誘致活動を本格化させる。

 プロジェクトの体験期間は4泊5日で、うち2泊を民泊、残りは公共施設に泊まってもらう。民泊は1軒につき児童5人以下。町内では現在、受け入れ家庭として既に40軒が登録。町は今秋までに60軒、最終的に100軒を目標に、地区ごとで説明会などを開いている。

 誘致活動にも力を入れる。18、19日に庄原市、7月2、3日に三次市の小学校を職員が回ってアピール。今後、PR用のパンフレットとビデオも制作する。

 町は体験メニューとして地引き網、カキ打ち、カヌーなど約60種類を用意している。一方、全国には153カ所の受け入れ地があり、似通ったメニューも多い。町商工観光課は「区別化が課題。石風呂など、周防大島ならではの体験を前面に出していきたい」としている。

 県内では、阿武町と岩国市山代地区、長門市俵山など同市内の3地区も登録されている。(大村隆)


クリック 子ども農山漁村交流プロジェクト 農林水産、文部科学、総務の3省連携事業で、昨年度スタート。小学生が民家に宿泊し、1次産業などを体験することで生きる力をはぐくむことが目的。民泊先には体験料を支払い、地域活性化を図る。2013年度末までに受け入れ地域を育成し、14年度以降、全国の小学校で実施する計画。

(2009.6.9)


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