中国新聞


向島子ども図書館好調
開館4ヵ月で2万人突破 読み聞かせ人気


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親子連れに人気がある子ども図書館の読み聞かせ会

 尾道市向島町の市民センターむかいしまが7日でオープンから4カ月を迎えた。子ども図書館や公民館、文化ホールが一体化した施設には多くの市民が訪れ、図書館の来館者は8月末で2万人を突破するなど順調な滑り出しを見せている。

 2005年に向島町を編入合併した尾道市が、町民の強い要望を受けて約25億円で建設。今年5月7日に開館した。鉄筋3階建て延べ約4500平方メートルの施設には、向島支所のほか、蔵書1万5千冊の向島子ども図書館、研修室や調理実習室など9室を備えた向島公民館、400人収容のホールがある。

 人気を集めるのが子ども図書館。月2回の読み聞かせ会は親子連れでにぎわう。地元の主婦森本ひとみさん(40)は「広くて靴を脱いで過ごせるのが子どもにも安心」と喜ぶ。

 利用者は8月末で約2万500人に達し、約600人が訪れた日も。貸出冊数は4カ月で約3万3千冊。以前の向島公民館にあった図書室の年間約8千冊を大幅に上回っている。利用者の多さに7月から職員を3人から4人に増やした。

 センターはJR尾道駅から尾道水道を挟んで南へ約1キロ。126台分の駐車場もあり、向島町外の利用者も多いという。図書館の金丸真智子館長は「市立の他の4図書館と結び、互いに本を貸し借りできるなど利用しやすくした」と話す。

 ホールは8月までの利用日数が約5割。「座席数が市民団体やサークル活動にちょうどいい」と好評で、土、日曜日や祝日の予約は12月までほぼ埋まっている。向島公民館は延べ1万5千人以上が利用。津川一芳館長は「向島町の新たな文化拠点としてアピールしていきたい」と話している。(新田葉子)

(2009.9.7)


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