中国新聞


ユアーズが生鮮品宅配
12月から ネット注文で即日


 食品スーパーのユアーズ(広島県海田町)は12月、インターネットで注文を受け、店から生鮮品を即日配送する「ユアーズネットスーパー」を始める。宅配をヤマト運輸(東京)に委託し、広島県全体の7割弱の約80万世帯をカバー。高齢者や子育て世代など頻繁に来店しにくい顧客の需要を見込む。

 ▽広島県80万世帯対象

 配送地域は広島、東広島、呉、江田島、大竹、廿日市市と山県郡2町、安芸郡4町。一部の島しょ部は除く。ヤマト運輸への委託で広域宅配が可能になった。ユアーズによると、食品スーパーが生鮮品の即日配送で約80万世帯をカバーするのは全国でも珍しいという。

 青果、鮮魚、精肉、総菜、酒類、日用雑貨など約3千品目が対象。「ユアーズ」と「アバンセ」の商品を扱う。午後0時半までに注文すれば当日中の宅配が可能。配達料は315円で、5千円以上の購入者は無料となる。12月2日から注文を受け、3日から届ける。

 同社は2002年6月、一部店舗で実験的に宅配を導入した。共働きや介護をしている世帯などの利用者が増えているため、本格実施に踏み切る。配送エリアは反響をみながら拡大も検討する。

 根石紀雄社長は「新業態として位置付けている。近くにスーパーが少ない山間部や島の住民にも、インフラに近い形で利用してもらいたい」と話す。

 中国地方では、フレスタ(広島市西区)が01年から広島市(一部を除く)でネット注文による生鮮品などの宅配(最短で翌日から)を始め、約1万1千世帯が利用している。イオンリテール(千葉市)は今月10日から、店舗からの即日配送を広島都市圏と鳥取市で導入するなど、取り組みが広がっている。(増田咲子)

(2009.11.27)


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