中国新聞


広島市立4保育園民間移管
庚午・矢野西・口田・東浄 15〜16年度に


 市立保育園の民間移管を計画している広島市は17日、西区の庚午、安芸区の矢野西、安佐北区の口田、東区の東浄の4保育園について2015〜16年度に民間移管すると発表した。市は20年度までに市立89園のうち20園程度を対象にする方針。園名の公表は計9保育園となった。

 市が市議会厚生委員会で、15年度に庚午と矢野西、16年度に口田と東浄の各保育園を民間に移管する方針を示した。移管先は保育園運営の実績がある社会福祉法人を対象に公募する。民間活力の活用によるコスト削減が狙いで、梶原伸之こども未来局長は「苦渋の選択。財政状況は厳しく理解いただきたい」と説明した。

 市は既に、11年度に原保育園(安佐南区)▽13年度に坪井保育園(佐伯区)と舟入保育園(中区)▽14年度に竹屋保育園(同)と古市保育園(安佐南区)―を民間移管する方針を示している。

 これに対し、市公立保育園保護者会連絡会など2団体は17日、市に抗議文を提出した。西本佐和会長は「移管により経験が少ない保育士が増えると心配している」と訴え、方針撤回を求めている。(東海右佐衛門直柄)


クリック 広島市の市立保育園の民間移管方針 保育園のあり方に関する有識者の検討委員会が2008年12月に方針を取りまとめた。公立の運営コストが1園当たり、年1億3300万円と私立の約1・4倍に膨らむ現状を指摘。民営化で財政負担の軽減が図れるほか、延長保育や一時保育などのサービス拡充が可能になるとした。20年度までに89園のうち20園程度を民間に移す計画を立てている。保育料は市立、民間は同額となっている。

(2009.12.18)


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