中国新聞


小中校98%に学校司書
島根県の助成制度が後押し


 島根県内全小中学校への学校司書配置を目指し、県が本年度始めた助成制度で、3月現在、98%の学校図書館に司書かボランティアが配置され、2008年度の27%から大幅上昇した。新年度以降も100%配置と司書のスキル向上を目指して支援を継続する。

 県はボランティア、学校司書A(1日5時間以上、年35週以上勤務)同B(同6時間以上、年52週勤務)の3区分で助成比率と限度額を決め、市町村を財政支援している。

 全345校のうち338校が1人ずつを配置した。内訳はボランティア196校(58%)司書A124校(37%)司書B18校(5%)。このうち48人が司書資格の保有者だった。

 昨年9月の調査で、新年度は全小中学校で配置が計画されており、ボランティア(49・1%)から司書AB(計50・9%)に切り替える方針もうかがえた。

 県教委は、学校司書とともに図書館運営の中心となる司書教諭の14年度全校配置も目指している。現状250校(72%)にとどまっており、本年度、教員23人が資格取得の助成制度を利用して講習会を受講した。

 県教委義務教育課の担当者は「図書館の改造補助など物的支援もしており、人的支援とあわせて、子どもたちの本に向かう姿勢に変化が出てきた」と話している。(金山努)

(2010.3.13)

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