中国新聞


文集「せらの子」50周年
子どもの表現力伸ばす
作文や詩 1万点以上紹介


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これまで発刊された文集「せらの子」を前に、50号を手にする間処校長

  世羅町の小中学校教職員でつくる世羅教育研究会が、小中学生の作文や詩などを集めた文集「せらの子」50号を刊行した。子どもの表現力を伸ばそうと1961年から毎年発刊し、50年目の節目を迎えた。

  1年間に各校の授業などで生まれた秀作を集めて掲載。当初は児童の作文だけだったが詩や俳句などにも広がり、49号からは中学生の作品も収録している。30号からはサイズもA5判からB5判に拡大した。毎号200点程度を載せ、これまで計1万点以上を紹介してきた。

 50号は234ページで作文89点、詩と俳句は185点。田植えや収穫など農業体験をテーマにした作品が目立ち、「インゲンマメの生命力」や「おこりんぼのザリガニ」など豊かな自然が感じられるものもある。420部作成し、各校に配布。1050円で販売もしている。

 46から50号まで編集委員長を務めた甲山小の間処泰子校長(59)は「言葉の教育を地域で長年培ってきた。文集が大きな役割を果たしている」と話す。

 創刊号の編集委員の一人、遠藤孝敏さん(92)=世羅町黒川=は「子どもの書く活動を励ます存在として、末永く発刊してほしい」と話している。世羅教育研究会=電話0847(22)2964。

(2010.4.6)


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