中国新聞


広島県教委 生徒指導のてびき改訂
「携帯持ち込ませず」徹底 ネット中傷にも対応


 広島県教委は、教職員向けの「生徒指導のてびき」を2001年以来9年ぶりに改訂した。児童・生徒を取り巻く環境の変化に合わせ、携帯電話をめぐるトラブルや児童虐待への対応を盛り込んだ。全公立学校に配る。

 「ICT(情報通信技術)機器」の項目を新設し、携帯電話を学校に持ち込ませない指導の徹底を指示。ネット掲示板に中傷する書き込みがあった場合は「内容を保存し、管理者へ削除を依頼する」といった基本的な手順を示している。

 「児童虐待」の項目も新たに設けた。「教職員は虐待を発見しやすい立場」とし、子どもの観察や、家庭での虐待が疑われる場合の速やかな児童相談所への連絡を求めている。

 このほか、喫煙やいじめなど問題行動ごとに指導のポイントや関係法令を掲載する。A4判、234ページ。

 県教委によると、公立学校で起きたいじめのうち、ネット掲示板での中傷など携帯電話やインターネットが絡む事案は08年度37件あり、全体の6・4%を占めた。09年度の県内の児童虐待相談件数は12月末までに1207件に上り、08年度を上回るペースという。(永山啓一)

(2010.4.14)

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