中国新聞


岩国中心部−山代地方の自然や食
ツアーの魅力 冊子に
岩国商高商業研究部 商工会と連携、ニーズ確認


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まとめた冊子を前に、活動を振り返る左から村上さん、岡崎教諭、角さん

 岩国市中心部と市北部の山代地方を結ぶ体験型交流ツアーを今春実施した岩国商高の商業研究部が、成果を検証して冊子にまとめた。ツアーに対するニーズを確認し、地域活性化に向けたビジネスモデルを提案している。28日から始まった同高オープンスクールで中学生に説明した。同スクールは30日まで。

 商業研究部は市北部のやましろ商工会と連携し4月4日、平田小と錦清流小の児童計19人が同市錦町でハヤ釣りやポンポラ飯作りなどを体験しながら交流するツアーを企画、実行した。

 同部はツアー後、参加者の感想と、学校周辺で実施したアンケート(102人)、旅行業者などへのインタビューを通じ、体験型交流ツアーのニーズを探った。

 その結果、ツアー参加者は満足度が高い▽体験型交流ツアーは若者に人気▽継続すればビジネスチャンスが生まれる―ことを確認。山代地方の魅力を高め、県内外から人を呼び込む流れを「AA(Area Activation)サイクル」と名付け、この循環が地域活性化につながると提案、A4判13ページにまとめた。

 内容は8月23日に周南市であった県高校生徒商業研究発表大会で披露したほか、9月6日には錦川観光協会の役員会でやましろ商工会関係者にも報告した。

 部長の3年村上奈都美さん(18)と部員の同角有香里さん(18)は「ツアーは思っていた以上に反応が良く、ニーズも確かめられた」と手応えを感じている。顧問の岡崎隆子教諭は「できることなら来年以降も活動を続けたい」と話している。(佐々木裕介)

(2010.9.29)


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