中国新聞


中学の配送給食で議論
広島市事業見直し 委託範囲、意見分かれる


 広島市は30日、市の事業を外部の視点で検証する「事務事業見直し等検討委員会」の第1分科会の4回目の会合を開いた。市立中学校での業者の配送給食に対し、業者への委託業務の範囲を増やすかどうかをめぐり委員の間で意見が分かれた。

 市内64中学校のうち43校は、弁当を持参するか、有料の配送給食を購入するかを生徒が選ぶ仕組み。配送給食は市教委が献立を作り、食材を購入した上で、委託業者が調理と配送を担当している。

 鳥取大特認教授の光多長温委員は「献立作成や食材購入も民間委託すればより効率化が図れる。民間に任せる方が安い価格でおいしいものができる」と主張。これに対し、中国経済連合会地域づくり委員会副委員長の今中亘委員は「食の安全を確保するため市教委の責任で献立を作り、食材を管理すべきだ」と強調した。

 今後は10月中旬に検討委の全体会議を開き、これまでに第1分科会で議論した計27事業の評価について意見を交わす。その上で、検討委の総意として存廃や民間移管などの判定を下す。第2分科会の対象事業は別の日の全体会議で判定する。(教蓮孝匡)

(2010.10.1)


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