中国新聞


虐待防止、連帯のリボン
福山市庁舎に出現 推進月間PR


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福山市役所の庁舎に浮かび上がったオレンジリボンのデザイン=1日午後5時45分(撮影・増田智彦)

 児童虐待防止推進月間(11月)が始まった1日、福山市は市庁舎の南北の壁面に、児童虐待防止のシンボル「オレンジリボン」を浮かび上がらせた。市内では、女児(2)を死なせたとして両親が傷害致死の疑いで9月に逮捕された事件を受け、虐待防止を市民に呼び掛けるために初めて企画した。

 7〜13階の南北のガラス窓に69枚ずつオレンジ色の模造紙を張った。午後5時半ごろから室内の照明で照らし、巨大なリボンのデザインを描き出した。8日まで掲示する。  デザインを見た同市東手城町の会社員北川聖子さん(36)は「福山では痛ましい事件があったばかりだ。しっかり脳裏に焼き付けたい」と話していた。  市は事件を受け、市内の保育士たちを対象にした研修を開き、児童虐待防止の啓発パンフレットも増刷した。1日発行の広報紙でも児童虐待の兆候の見分け方や通報先を掲載した。  市は8日午後6時半から、同市東桜町の県民文化センターふくやまで「児童虐待防止啓発講演会」を開催。事情に詳しい関西学院大の才村純教授が「みんなでなくそう、子ども虐待」をテーマに約2時間話す。無料。定員530人。市子育て支援課Tel084(928)1053。(門脇正樹)

(2010.11.2)

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