中国新聞


感染症情報 保育施設からネット集計
東広島市 一括把握は広島県内初


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 東広島市は、市内すべての保育所と保育園でのインフルエンザ、おたふくかぜなどの感染症情報をインターネットで集計するシステムを導入した。医療機関とも情報を共有し、対策を迅速化するのが狙い。保育所・園児の情報の一括把握は、広島県内で初の取り組みという。(境信重)

 システムは、国立感染症研究所感染症情報センター(東京)が開発した。市福祉部によると、市立の32保育所と、民間の13保育園は病名や欠席者数、症状などをパソコンで入力。集計データベースへのアクセス権限は市や東広島地区医師会、保育所・園の嘱託医など関係機関に限る。

 市内を13区分して、マップ形式で情報を表示。保育所や保育園ごとの感染者数もグラフ化して、急増した場合は注意喚起のメールを送る。市や東広島地区医師会は、手洗いやうがいの指示を出したり、マスク着用も徹底させたりする。

 市はこれまで、感染情報を電子メールやファクスで集めていた。市福祉部は「早期の情報収集や対策を取ることで、感染拡大を防げる」とみている。市立の幼稚園や小中学校にも来年度から導入する方向で検討している。

 県内では呉、竹原、福山、三次市で、それぞれ1、2カ所の保育施設が同じシステムを使っている。

(2010.11.25)


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