中国新聞


「産後うつ」早期治療を
広島市、母親にチラシ・シート配布


 広島市は、区役所に出生届を出しに来た母親に、「産後うつ」を解説したチラシと相談先を記したマグネットシートの配布を始めた。産後うつとの関連が疑われる虐待が社会問題化する中、早期治療を促すのが狙い。

 チラシはA5サイズで、産後うつのサインとして不眠と食欲の低下・増加、気分の落ち込み、無気力を挙げている。症状が2週間以上続いた場合は、医療機関や各区の保健センターへの相談を呼び掛けている。

 マグネットシート(縦15センチ、横10センチ)は家族が見やすい冷蔵庫などに張ってもらう。「完ぺきでなくっていいからね」と母親へのメッセージをつづり、全8区の保健センターの電話番号を記した。

 市内の年間出生数に合わせそれぞれ1万2千枚作製した。市こども・家庭支援課の末田明美課長は「産後は心が不安定になりやすい。頑張りすぎず、本人や家族が早く気付いて相談してほしい」と呼び掛けている。(野田華奈子)

(2010.12.10)


子育てのページTOPへ