中国新聞


肩もみや雪かき 高齢者を手助け
邑南の矢上小
子どもヘルパー訪問


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一人暮らしのお年寄りの家で雪かきに励む児童

 島根県邑南町の矢上小は、3年生22人が「子どもヘルパー」として一人暮らしの高齢者宅を年3回訪ね、雪かきや草刈りなどの手伝いを通じて交流している。

 1月下旬には6世帯が受け入れを希望し、児童3、4人の班が各1世帯を訪問。矢上の川本静恵さん(78)方を訪れた3人は、1時間半の滞在で肩もみや玄関先の雪かき、リコーダー演奏など用意した盛りだくさんのサービスをして触れ合った。

 堀内萌里さん(9)は、即席で似顔絵を描いてプレゼント。川本さんは「孫にも描いてもろうたことはない。宝物です」と目を細めた。男子児童があやとりを披露すると、川本さんも子どもの頃に得意とした技を思い出し、児童を驚かせた。 総合的な学習の一環で昨年1月に初めて実施し好評だったため、本年度は年3回に拡大。7、11月は草刈りや小豆の選別などを手伝い、年賀状のやりとりも生まれたという。

 世話役の民生児童委員矢上地区長の三浦弘さん(69)は「独居だと沈みがちになるが、子どもが来るとにぎやかで非常に喜ばれる。今後は、昔の学校や地域の様子を児童に語るなどお年寄りが主体になる時間も増やしていければ」と話している。(馬場洋太)

(2011.2.5)


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