中国新聞


産婦人科医2人退職 益田赤十字病院
麻酔医減員影響で3月末
島根県、医師派遣で支援


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産婦人科医師2人が3月末で退職する益田赤十字病院

 益田赤十字病院(益田市)の産婦人科医師3人のうち2人が3月末で退職することになった。島根県は25日、県西部の周産期医療拠点を維持するため、県立中央病院(出雲市)を中心に医師を派遣して支援することを決めた。

 3人の医師のうち、第1産婦人科部長を務めるベテランと若手の2人が退職する。益田赤十字病院によると、麻酔科医師が1人に減る4月以降、夜間や休日の手術への対応が難しくなることを理由に、部長が辞意を病院側に伝えた。若手医師は、部長の出身校の鳥取大医学部から派遣されており、指導を受けられなくなるため退職するとしている。

 同病院は、益田市や鹿足郡、萩市から妊婦を受け入れ、出産は年間約450件に上る。県医師確保対策室は「地域に与える影響が大きい」として、県立中央病院や島根大医学部に支援を打診していた。

 4月からは県立中央病院を中心に医師を派遣し、益田赤十字病院に2人の医師を確保する。同対策室の吉川敏彦室長は「益田圏域の周産期医療を支えるには医師2人が最低ライン。安定的に医師を配置するため、益田赤十字病院との協議を続けたい」としている。(石川昌義)

(2011.3.26)


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