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小学校再編 16校を8校に統廃合
北広島町教委13年度方針 推進チームを新設


   

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 広島県北広島町教委は2011年度、複式学級の解消を目的とする小学校の再編に向け専従の推進チームを新設する。13年度に現在の16校を半分の8校に統廃合する方針で、校舎が耐震基準を満たしていない豊平地域、児童数減少が著しい芸北地域を先行させる。

 町教委の推進チームは職員1人と嘱託職員2人の3人体制。11年度の早い時期、豊平、芸北両地域に保護者や住民でつくる統廃合準備委員会を設ける考えだ。保護者や地域住民の不安を解消するため、通学方法や小中学校連携の教育プログラムの検討、廃校施設の利活用策などを地元と調整しながら進める。

 計画では、校舎が耐震基準を満たしていない豊平地域の3校は豊平中敷地内に新設する豊平小(仮称)に統合する。いずれも複式学級の芸北地域の5校は芸北小に統合。千代田地域は6校を4校に再編し、大朝地域は今の2校体制を維持する。

 町教委は11年度当初予算に豊平小の設計費3200万円を計上。木造2階建て校舎を建設する予定で12年度の着工、13年度内の開校を目指す。芸北小についても12年度内に改修工事に入る考えだ。

 学校教育課の細部俊彦課長は「複式学級の解消で児童の活動の幅も広がる。地元の合意を得ながら早急に進めたい」としている。(胡子洋)

 ▽安芸太田町教委 地元と協議難航

 同様の小学校再編を目指す安芸太田町教委は地元と協議が難航し、目標年度を示せないでいる。

 町教委の計画は7校を3校に統廃合する。保護者や住民から「地域には学校が不可欠」「統廃合ありきでなく少子化対策に力を入れるべきだ」などの意見が相次ぐなど地元の反発が強い。

 学校教育課の佐々木知昭課長は「一定人数を確保し、切磋琢磨(せっさたくま)できる教育環境が必要」と強調。理解を得たいとしている。

(2011.3.31)

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