中国新聞


性犯罪や声掛け増加に対策 
女性・子どもの安全強化
広島県警推進課 きょう新設


 広島県警は2011年度から女性と子どもの安全対策を強化する。県内では刑法犯の認知件数が減少傾向にある一方で、女性や子どもを狙った犯罪や声掛け事案が増えているため。「減らそう犯罪」県民総ぐるみ運動第3期(11〜15年)の重点施策とし、1日、安全安心推進課を新設する。

 県警によると、女性、子どもが被害者となった性犯罪や声掛け事案は、分かっているだけで10年に計1752件。うち子どもは658件で前年比21・0%増、女性は1094件で同18・1%増えた。発生場所は路上が66・0%を占め、誰もが事件に遭う可能性を示唆する。  10年の刑法犯全体の認知件数は2万8335件。03年からの減らそう犯罪運動などの効果で、ピークの02年より52・2%減った。一方、女性暴行、略取・誘拐、強制わいせつの性犯罪は計234件で前年より33件増えた。  新設の安全安心推進課は38人体制。地域の防犯活動の推進や声掛け事案の捜査などに当たる。1日に就任する同課子ども女性安全安心対策室の甲斐敏夫室長は「犯罪を芽の段階で摘んでいき、未然抑止につなげたい」と話している。(河野揚)

(2011.4.1)


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