中国新聞


全1年生に防犯ブザー
広島市教委 市立小対象登下校の安全強化


   

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広島市教委が配布した防犯ブザー

 広島市教委は本年度、市立小学校の全ての新1年生に携帯用防犯ブザーを配布した。登下校時の安全強化につなげるのが目的で、市立小142校と特別支援学校小学部の1年生約1万1千人に、ランドセルに付けるよう指導している。(教蓮孝匡)

 ブザーは黒のプラスチック製で縦9センチ、幅6センチ、厚さ1・5センチ。緊急時にピンを引き抜くと大きな警報音が鳴る。夜間用ライトが付いている。

 市教委は、安芸区で下校中に小学1年女児が殺害された事件の翌2006年度から、市立小児童の保護者にブザーを携帯させるよう呼び掛けている。06年度はブザーを所持する小1児童は全体の86・0%だったが、費用が保護者負担だったこともあり、09年度は72・5%に下がっていた。

 そのため、市教委は10年度、経済的に余裕がない就学援助世帯の小1児童約3千人に無償でブザーを配った。本年度は約300万円をかけて小1児童全員に配ることを決めた。

 石松繁学校安全対策担当課長は「来年度以降も1年生への無償配布を続け、児童の安全確保をより図りたい」としている。

(2011.5.15)


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