中国新聞


意欲と努力 世界一実現
山陽高生製作 車高45.2センチの車ギネス認定


   

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ボディーを外した車に乗るなどして認定を喜ぶ自動車科の生徒

 世界一車高の低い自動車としてギネス世界記録本部(ロンドン)から認定を受けた山陽高(浅口市鴨方町)では6日、教職員や生徒たちの間で喜びの笑顔が広がった。45・2センチの電気自動車「MIRAI(ミライ)」。地道に製作に励んだ自動車科生徒たちの努力が実を結び、世界の頂点を極めた。

 ▽「僕たちにもできるんだ」

 認定証は3日に学校へ届いた。昨年11月にギネス申請予備登録をし、今年3月に本申請してほぼ3カ月。原田一成校長は「生徒とともに返事が来ていないか、やきもきして待っていた」と胸をなで下ろした。

 この日、体育館での朝礼で全生徒823人に認定を報告。認定証を壇上で生徒代表に笑顔で伝達した。

 ギネスへの挑戦は2009年秋から計画。科長の森秀樹教諭(38)が設計図を示し、昨年4月から作業を開始した。生徒たちは毎日、放課後の約4時間、製作に取り組んだ。

 車高だけでなく、車の機能性やデザインなども重視。ホイールとモーターの大きさが合わないなど変更を繰り返す試行錯誤を重ね、11月に完成した。

 2年佐伯真大君(16)は「うれしかった。僕たちにもできるんだと思った。みんなも大きな目標に向けて頑張ってほしい」と喜ぶ。森教諭は「生徒たちの意欲や技術力で完成できた」などとたたえた。

 「MIRAI」は今後、環境やものづくりなどに関するイベントに出展してPRする。(谷本和久)

(2011.6.7)


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