中国新聞


健全な学校 地域が支え
福山の一ツ橋中 「ぱーとなー本部」
教職員や保護者 協力強化


   

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山上校長(手前右)が見守る中、商店に地域清掃のポスターを張る生徒

 福山市東手城町の一ツ橋中の教職員と住民、保護者が「ぱーとなー本部」を結成した。かつて荒れていた学校を地域ぐるみの活動で落ち着かせた経験を基に、協力態勢を今後、さらに強め見守っていく。

 本部は、教職員、PTA役員、地元の公民館長や民生児童委員たち計14人でつくる。定期的に会合を開き、学校と地域が要望や意見を交換する。校区内の清掃や花壇づくり、行事を企画。準備や運営に生徒と住民が参加して交流する。

 同中の荒れは2年前がピークだった。生徒が授業中に校内を歩き回るなど問題行動が目立っていた。

 同中は、住民が能楽や茶道を指導する授業を取り入れ、礼儀作法を養った。あいさつ運動や地域清掃も続けてきた。本部結成を提案した山上卓也校長は「生徒は落ち着きを取り戻した。これまでの経験から、生徒が活躍する場をつくり、褒めて伸ばすことが必要だと感じた」と説明する。

 本部としては初の活動を9日に企画。全生徒380人が、校区内の公民館周辺で住民と清掃する。既に、生徒会が住民の参加を募るポスターを商店などに張った。山上校長は「学校や地域の接し方で生徒は変わる。活動を増やし、地域に貢献する心を広めたい」と話している。(迫佳恵)

(2011.7.7)


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