中国新聞


春に開園したばかりの幼保園舎が沈下
施工ミスか、使用は継続 宍道


   

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建物の沈下が確認されたしんじ幼保園

 松江市は28日、4月に開園したばかりの「しんじ幼保園」(同市宍道町)で、園舎の建物が沈下する被害が発生していると発表した。市は「安全性に問題はなく子どもの保育に支障はない」としている。

 園舎は、鉄筋2階建て延べ約3450平方メートル。市の調査では、建物の北側部分が設計より最大で4・4センチ沈んだ状態となっている。建物を支える基礎くい113本のうち北側部分を中心に74本で、設計通りに硬い地盤に届いていないという。

 市は、施工時のミスの可能性が高いとみており、専門家の意見を聞きながら原因調査を進め、対策をまとめる。市健康福祉部は「地盤を含めて原因を調べ、建て替えなど抜本策も検討する」としている。

 一時、雨漏りなどがあったが、現在は沈下の進行が収まっているという。市は耐震性にも影響はなく、「安全に子どもを保育できる」と判断し、当面は施設をそのまま使用する。

 市は、事業費11億4千万円で同園を新設。現在、0〜5歳児281人が通園している。(明知隼二)

(2011.10.29)


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