中国新聞


広島県内の院内保育所・託児所 病中病後に対応1割未満
県地域保健機構アンケート


   

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 院内保育所や託児所がある広島県内の医療機関のうち、病気中や回復期の子どもに対応できるのは1割に満たないことが、県地域保健医療推進機構の病院アンケートで分かった。院内保育所の整備が進む半面、女性医師が安心して働き続けるために保育内容の充実も求められている。

 女性医師の働きやすい環境づくりの参考にするため、県内の病院251施設に質問票を送付。150施設(59・8%)が回答した。このうち46%に当たる69施設が院内保育所・託児所を設けており、同機構は「各病院の環境整備は進んできた」とみる。一方で、病気中や回復期の子どもにも対応できるとしたのは5施設だけだった。

 24時間保育を実施しているのは病床数が100床以上の6施設。女性医師へのその他の支援を自由記述で尋ねたところ、当直の免除やベビーシッターの雇用などが挙がった。

 国の医師数調査によると、2008年の女性医師の割合は18・1%で、1998年に比べ4・2ポイント増加している。同機構の坂上隆士・地域医療推進部長は「今後はさらに女性医師が増え、広島県に就業してもらうための取り組みが重要になる。関連団体と連携して各病院の実践状況を発信していきたい」と話している。(衣川圭)

(2011.11.17)


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