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福山市の児童クラブ、教室混雑
国の目安「40人」超え


   

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子どもでいっぱいになった放課後児童クラブの教室

 福山市教委が共働き家庭などの児童を夕方まで預かる放課後児童クラブで、大人数の教室が目立っている。厚生労働省のガイドラインは「40人程度までが望ましい」。実態は、市内全99教室の半数近い44教室(5月1日現在)で、41人以上になっている。

 クラブは市立78小学校のうち、一部小規模校を除く75校の校内や学区内の民間保育所などに1、2教室を設置している。厚労省は「40人程度までが望ましく最大70人まで」を1教室の目安としているが、71人以上も5教室ある。

 最多は、市北部の77人。1人当たりの面積は0・86平方メートルしかなく、1・65平方メートル以上とする厚労省の目安を大幅に下回っている。

 クラブは親の就労支援と子どもの健全育成を目的に、原則1〜3年生を午後6時まで預かる。共働き世帯は増加傾向にあり、市内の登録児童数はガイドラインができた2007年度の3695人(75教室)に比べ、本年度は4050人と9・6%増えた。

 07年度には100人を超す事例もあったが、これまで教室を増やして解消を図ってきた。市教委の門村吉晴社会教育振興課長は「少子化の状況も見極めながら、今後も教室を増やせるかどうかを検討する」としている。(武内宏介)

(2012.7.4)


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