中国新聞


総領中寄宿舎を来春廃止 庄原市教委
入寮者減、増加見込めず


   

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本年度末で廃止となる若竹寮

 庄原市教委は、同市総領町の総領中寄宿舎「若竹寮」を来年3月限りで廃止する。自宅が遠く、通学が難しい生徒が利用していたが、入寮者が減り、増加の見込みもないことから決めた。遠方の生徒にはスクールバスを使ってもらう。

 市教委によると、寮は1967年にできた通年制寄宿舎が前身。70年に若竹寮と名付けられ、84年に今の鉄筋2階建て約300平方メートルの施設になった。定員15人で、通学距離が片道6キロ以上の生徒が無料で利用してきた。本年度入寮者は5人。原則月−木曜日の週4日、生活している。

 人件費や施設維持費など寮の本年度予算額は約940万円。

 市教委の推計では2014年度から入寮者が2人となり、その後も増える見込みがないため廃止とした。学校寄宿舎設置管理条例改正案が4日に市議会定例会で可決された。同市の中学寄宿舎は東城中の一つだけとなる。

 市教委は、地元の第三セクターに委託する総領小児童たち用のスクールバスを増便するなどして生徒の通学手段を確保する。

 寮の保護者の代表の田辺篤想(とくそう)さん(51)は「長く続いてほしかったが、人数が減り仕方がない。スクールバスで対応してもらえるのでありがたい」と話す。市総領支所の中井節夫支所長は「廃止は残念。寮の活用策を考えたい」と話している。(菊本孟)

(2012.12.12)


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