中国新聞


山口大が新学部計画
15年設置 海外研修や留学課す


 山口大(山口市)は27日、2015年4月に科学知識と英語力を兼ね備えた人材を育てる「国際総合科学部」(仮称)を新設する計画を発表した。定員100人。文系学部の定員を減らして確保する。学部の新設は12年4月の共同獣医学部以来、3年ぶり。

 新学部は山口市の吉田キャンパスに拠点を置く。1年の夏休みに東南アジアにある英語の語学学校で1カ月の研修を実施。2年秋から1年間は東南アジアや欧米の十数カ国、約20大学に分かれて留学し、語学力を高める。英語能力試験「TOEIC」で730点以上を卒業要件とする。

 留学前に語学や教養のほか、統計学やエネルギーなど科学技術を学ぶ。3年以降は知的財産や技術移転など専門講義の3分の1以上を英語で受講。4年では、海外の新会社の人事制度の在り方など、具体的な課題を設定して解決策を探るグループ学習にも取り組む。

 卒業後の進路は、海外展開をする企業や国際機関、行政、NPO法人などを見込む。丸本卓哉学長は「文系と理系の力を持ち合わせて、国際競争を勝ち抜ける人材を送り出したい」と意欲を語った。

 実現すれば学部数は8から9に増え、1学年の総定員は1917人で変わらない。同時に、現在は三つある理系の大学院研究科を「理系大学院」として統合、再編を目指す。(村田拓也)

(2013.9.28)


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