アジア

平和と連帯の国際博物館(ウズベキスタン)

(08年3月13日)

◆館長 アナトーリ・イオネソフ

 ユネスコの世界遺産にも登録されているシルクロードの要所サマルカンドで、1986年12月、エスペランティストの尽力により設立されました。展示物には世界との連帯を示す寄贈品も多く、破壊されたソ連の中距離核ミサイルの金属片や長崎の被爆瓦、アウシュビッツや広島の平和記念公園の土、ベルリンの壁の破片など多岐にわたります。

 「平和署名コレクション」では、歴代のノーベル賞受賞者など、世界中の著名人から寄せられたサインとメッセージを展示。各国の子どもたちが作った芸術作品もたくさん紹介しています。

 また、ヒロシマ・ナガサキをテーマにした写真展を開催し、国が進めている中央アジアの非核地帯化を支援して、核兵器廃絶に賛同する何千もの署名を集めました。

 独立国家共同体(CIS)の他の博物館にはない新しい試みが評価されて、89年11月にはウズベキスタン文化省から「人々の博物館」という名誉称号が授与されています。

 「地上の人々よ、覚えておきなさい/憎しみとは忌むべき状態である/誰もが友愛のうちに暮らしなさい/人はそれ以上を望めないのだから」。国家の偉大な詩人アリシェール・ナボイ(1441-1501年)の言葉をモットーに、市民交流や芸術文化を通じて平和を推進すること、われわれの子孫の生存を左右する世界規模の問題について関心を高めること-などを目指しています。

住所 P.O. Box 76, UZ-140100, Samarkand, Republic of Uzbekistan
電話 +998-66-2331753
ホームページ http://peace.museum.com
休館日 ウズベキスタンの国民の祝日
入館料 無料(要予約)

(2008年3月3日朝刊掲載)

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昨年サマルカンドが都市設立2750年を迎えたのを記念し、ユネスコの後援で特別展が開催されている


サマルカンド市内で実施した「ヒロシマ・ナガサキ」展の様子(2005年6月)


「ヒロシマ・ナガサキ」からのアピールとして、核廃絶を求める署名活動も実施。(2005年5月)