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連載 被爆70年

平和首長会議 加盟都市からの平和メッセージ 海外①

アルゼンチン(Argentina)

リオグランデ(Rio Grande)

グスタボ・ミリシャ(Gustavo Melella)

 人類史上最大ともいえる悲劇から70年がたちました。グローバルな取り組みや国際的な関与だけが、核兵器のない世界を築くという待ち望まれた目標の達成につながるのだと信じています。われわれは平和構築に全力を注いでおり、現在核拡散の道をたどる南大西洋地域で特に注力しています。リオグランデ市は、世界中の全ての人々が、永遠に大量破壊兵器のない世界で生きていけるよう、あらゆる努力を惜しみません。

オーストラリア(Australia)

リスモア(Lismore)

ジェニー・ダウル(Jenny Dowell)

 リスモアと奈良県大和高田市は豪日初の姉妹都市となったことを誇りに思っています。第2次世界大戦終結の数年後に提携しており、友情は平和へ至る手段であるとの協定に基づいています。昨年4月、広島市の原爆慰霊碑や原爆資料館を訪れ、あのような残虐な行為が二度と起きないように、私にできることをしていこうとあらためて誓いました。核兵器や戦争のない世界を実現するために、私たち皆が全力をささげましょう。

オーストラリア(Australia)

マンリー(Manly)

ジーン・へイ(Jean Hay)

 核兵器の出現は、人類の自滅が現実になり得る可能性をもたらしました。最初の原子爆弾のさく裂が地球を揺るがしてからほぼ70年がたつにもかかわらず、世界の政治指導者たちは核戦争の危険を取り除く政策を実現したり、有効な対策に乗り出したりすることができずにきました。

 マンリー市民は、核保有国に対し、彼らの知恵を平和的な目的のために働かせ、核兵器を廃絶するよう強く求めます。

オーストラリア(Australia)

メルボルン(Melbourne)

ロバート・ドイル(Robert Doyle)

 1945年は今とは違う時代でした。私たちはみな、核兵器の恐怖が人類を二度と脅かすことのないよう強く願っています。

オーストラリア(Australia)

シドニー(Sydney)

クローバー・ムーア(Clover Moore)

 平和首長会議の一員として、私は核不拡散を強く支援します。1945年8月、広島と長崎に投下された原爆の壊滅的な影響は、私たちの時代において核軍縮を進め、このような最悪の悲劇を二度と起こさないように全力を尽くす必要性を常に思い起こさせてくれます。核兵器は禁止され、廃絶をされなければなりません。人類の命運はそれにかかっています。

ベルギー(Belgium)

へント(Ghent)

ダニエル・テルモント(Daniel Termont)

 いかなる戦争も問題です。戦争は決して解決策にはなりません。戦争は平和の反対ですが、平和は戦争の反対ではありません。平和とは、普通の人々が世界人権宣言で保護されている豊かな生活を送ることができる状態を指すのです。通常兵器であれ核兵器であれ、武器は豊かな暮らしを保障しません。だからこそ私は、そしてヘント市民は、全ての(核)兵器の廃絶に向けたいかなる取り組みも支持しているのです。

ベルギー(Belgium)

シント・ニクラース(Sint-Niklaas)

リーベン・ドンシュター(Lieven Dehandschutter)

 毎年9月の最初の週末に、シント・ニクラースの町では平和祭を開催します。この催しは1940年代後半から開かれており、44年9月9日の町の解放を記念したものです。48年以降、毎年町の中央市場から熱気球を飛ばしています。

 その後の数十年で、イベントの内容は次第に拡充され、町の中心部の至る所に設けられたステージでの音楽演奏や展示会などが開かれるようになりました。近年では、第2次世界大戦終結による解放に重点を置くだけでなく、南北間の積極的な国際協力についても重要視しています。

 平和首長会議の一員として、核兵器の使用を強く非難します。そして、深甚なる思いをもって、被爆70周年を迎える広島・長崎への追悼をささげます。

ボスニア・ヘルツェゴビナ(Bosnia and Herzegovina)

サラエボ(Sarajevo)

イヴォ・コムシク(Ⅰvo Komsic)

 広島・長崎への原爆投下と第2次世界大戦終結から70年を迎えるにあたり、サラエボ市民を代表すると同時に、私自身の意思としても、核兵器の廃絶を強く支持したいと思います。核兵器や戦争全般の脅威に対して警鐘を鳴らすために、戦争体験を記憶し、平和記念式典や同種の式典を開くことは、大変重要なことです。このような歴史的な出来事の悲惨な結末は、それを二度と繰り返してはならないという警告であるのだと、私たちは常に心に刻んでおかなければなりません。

 地球という惑星は、私たちの唯一の家です。責任と思いやり、愛情をもって接しなければなりません。結局は将来の世代に財産として残していくのですから。

 平和が世界中に広がり、核軍備につぎ込まれる膨大なエネルギーと費用を、より美しく安全に暮らせる世界にすることに振り向けるよう、私たち一人一人が大いに努力する道義的責任を負っています。未来に目を向け、核の脅威や戦争の恐怖のない、より幸せなページを歴史に刻んでいきましょう。

カナダ(Canada)

ルネンバーク(Lunen burg)

ドン・タウン(Don Downe)

 ルネンバーク地区議会は、1945年8月、広島と長崎で起きた痛ましい破壊と犠牲に鑑み、平和首長会議の主張に声を重ね、全ての核兵器の廃絶を求めます。核兵器による地球規模の壊滅的な被害は、到底受け入れられません。世界中全ての国の市民の利益のために、なくさなければなりません。

カナダ(Canada)

ノース・バンクーバー(NorthVancouver)

ダレル・ムサット(Darrell Mussatto)

 ノース・バンクーバーは平和首長会議の一員として、緊張や紛争の原因を緩和するために平和のメッセージを発信する世界中の加盟都市の努力に感謝しています。私たちは平和の理想を重んじ、世界中の都市で安全で思いやりのある未来をもたらすために献身する人々に敬意を表します。

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※お断り 一部の都市名・首長名のアルファベット表記が、正式表記と異なります。

(2015年5月19日朝刊掲載)