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連載 被爆70年

平和首長会議 加盟都市からの平和メッセージ 海外②

カナダ(Canada)

サモン・アーム(Salmon Arm)

ナンシー・クーパー(Nancy Cooper)

 広島・長崎への原爆投下から70年を迎えるにあたり、私自身とサモン・アーム市議会を代表して、核兵器なき平和な未来に向けて最大限の支持を表明し、謹んでメッセージをお送りいたします。ブリティッシュ・コロンビア州サモン・アームにあるマリーン平和公園には、学生たちが寄付金を募って建てた、平和の願いを日本語で刻んだ柱があります。

 壊滅的な攻撃の犠牲となった方々、また今なお被爆の影響を受けている方々へ心からのお悔やみとお見舞いをあらためて申しあげます。

カナダ(Canada)

ウィニペグ(Winnipeg)

ブライアン・ボウマン(Brian Bowman)

 原爆投下と第2次世界大戦の終結から70年を振り返る際、戦争がもたらした悲惨な人的、物的被害について熟考するだけでなく、世界中の核兵器をなくす必要性を認識することも重要です。

 各国が軍縮を進めれば、世界中の平和への努力は大いに勇気づけられ、加勢されるでしょう。軍備縮小こそが、なすべき正しい道です。

フランス(France)

ヴィルタヌーズ(Villetaneuse)

キャリーヌ・ジュスト(Carinne Juste)

 私たちの町は、平和を守り、平和の文化をもたらすことに全力を挙げています。フランスは核拡散防止条約(NPT)の締約国であり、国はその取り組みを尊重しなければなりません。

 私は、核兵器の廃絶に向けた条約の強化を求めます。核保有国政府は、できるだけ早く包括的な条約を成立させるために、直ちに交渉を始めるべきです。

 私たちの国の核関連の予算を減らし、武器のない世界であったなら、人類の発展と幸福のために膨大な額を使うことができるでしょうに。私たちは平和のために断固として行動しなければなりません。

イタリア(Italy)

ファエンツァ(Faenza)

ジョバンニ・マルペッツィ(Giovanni Malpezzi)

 平和は自由で公正な社会を築き上げます。広島をこの平和文化の象徴にしましょう。

ルクセンブルク(Luxembourg)

ベタンゲ(Petange)

ピエール・メリナ(Pierre Mellina)

 広島と長崎への原爆投下から70年を記念しての貴紙への寄稿の依頼を受け、2008年9月29日の決定により、ペタンゲは平和首長会議に加盟したことをまず申しあげたいと思います。

 さらに、ペタンゲ市議会は、核拡散防止条約(NPT)の即時履行、特に、厳重かつ効果的な国際管理の下における核兵器の廃絶を規定する第6条の履行を求めてきました。ルクセンブルク、そして欧州連合(EU)は、この条約を実現させるため、明確で一貫したイニシアチブを取っています。

 また、私たちの町は、2020年までに核兵器を全廃することを最終目的とする「2020ビジョンキャンペーン」を支持します。私たちの議会は2014年1月20日、平和首長会議の取り組みを支持するため、(規定を上回る)300ユーロの納付金を支払うことを決定しました。

ニュージーランド(New Zealand)

オークランド(Auckland)

レン・ブラウン(Len Brown)

 ニュージーランドのオークランド市長として、また平和首長会議の一員として、平和、正義、平等、寛容のために尽力する議会を率いています。ニュージーランド人は、非核保有国であることを何より誇りに思っています。オークランドは環太平洋地域にあり、日本とは強い絆をもっています。広島への原爆投下から70年を迎えるにあたり、平和と非暴力の原則を強化し、促進するために、日本の友人たちや平和首長会議の仲間とともに進むことを光栄に思っています。

ニュージーランド(New Zealand)

ウェリントン(Wellington)

セリア・ウェイド=ブラウン(Celia Wade Brown)

 私は、2014年に広島を訪れました。核兵器による破壊を目に し、悲しみを覚えました。暴力はいかなる形においても破滅的だと思います。家庭や地域、都市の中で、あるいは国と国との間でも、そうです。私は、原子爆弾の被害者、そして世界中の首長とともに、誇りと名誉にかけて、全ての国々に核兵器の廃絶と私たちの未来から核戦争の可能性を消し去ることを求めます。

ポルトガル(Portugal)

グランドーラ(Grandola)

アントニオ・フィガエラ・メンダス(Antonio Figueira Mendes)

 1945年8月6日、次いで9日。広島と長崎に落とされた核爆弾により、人類は歴史の暗黒のページを見ました。原爆は想像も及ばないほどの犠牲と苦しみをもたらし、破滅的な影響は長期にわたって続きました。広島・長崎が経験した恐怖を、再びもたらしてはなりません。

 ポルトガル国民に自由と尊厳を取り戻したカーネーション革命のシンボルである「グランドーラ、ヴィラ・モレーナ」の歌でも知られるわが市は、核兵器の全廃と、世界平和、正義、連帯を築くための世界的な活動の最前線にありたいと願っています。

ロシア(Russia)

サンクトペテルブルク(St.Petersburg)

ゲオルギー・ポルタフチュンカ(Georgy Poltavchenko)

 広島・長崎への原爆投下70年を迎えるにあたり、サンクトペテルブルク議会と市民を代表し、心からのお悔やみを申しあげます。

 第2次世界大戦中、多くの国々で膨大な数に上る犠牲者が出ました。それは、今なお人類に痛みをもたらす最悪の悲劇です。レニングラード(現サンクトペテルブルク)は戦争中、計り知れない困難を耐え抜きました。900日間の包囲攻撃にも屈しなかったのです。レニングラード市民は、飢えや寒さ、空襲、砲撃に苦しみました。だからこそ私たちは、悲劇を体験された広島・長崎両市民に同情と共感を覚えるのです。

 戦争の恐怖が再び、人間の理性をコントロールすることがあっては決してなりません。私たちは過去を変えることはできませんが、無数の人々が惨殺されるようなことが二度と起こらないよう全力を尽くすべきです。私は、全ての国々が幸福で、豊かで平和であるよう祈ります。