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連載 被爆70年

平和首長会議 加盟都市からの首長メッセージ 滋賀・京都・奈良・和歌山

①滋賀県東近江市 小椋 正清市長

 平成27年は、被爆・戦後70年の年となります。先の大戦および原爆の犠牲になられた方の御霊に謹んで哀悼の意を表します。

 東近江市は、平成18年に「東近江市平和都市宣言」を決議いたしました。当市は、これからも人類普遍の願いである世界の恒久平和と核兵器のない世界の実現に向け、努力を続けてまいります。

②滋賀県守山市 宮本 和宏市長

 本市では、恒久平和の実現を願い、非核三原則の堅持、核兵器の廃絶、核戦争防止を求める平和都市宣言を行い、核実験の禁止と核兵器の破棄を訴えてきました。平成9年に「平和の広場」を整備しました際には、原爆の悲劇を忘れず、恒久平和を願うモニュメントとして、広島市から「被爆庁舎の敷石」を譲り受け、「平和の祈り像」とともに設置しております。

 この「平和の広場」においては、毎年8月6日に「平和を誓うつどい」を開催して市民や小中学生が折り鶴をささげるともに、平和首長会議会長である広島市長からメッセージをいただき、広島市民とともに核兵器のない平和な世界の実現に向けて願いを一つにしています。

③滋賀県愛荘町 宇野 一雄町長

 平成27年で被爆70年を迎えますが、私たちに課せられた使命は、世界唯一の被爆を体験した国民として、全世界の人々に被爆の恐ろしさ、そして今なお続く被爆の苦しみを訴え、その惨禍を二度と繰り返さないことであります。

 愛荘町は、平成18年に「非核平和の町」とすることを宣言しました。今後も、全世界から恐ろしい核兵器が一日も早く廃絶するとともに、恒久平和が訪れることを皆さんとともに願ってまいりたいと思います。

④京都府綾部市 山崎 善也市長

 京都府綾部市は1950年に日本初の「世界連邦都市宣言」を行いました。核兵器による破滅から人類を救うために新たな国際秩序の構築を提唱したものです。綾部市は、世界連邦宣言を行った自治体でつくる全国協議会の会長として、また平和首長会議の一員として、核兵器の廃絶と世界平和の確立に努めます。微力であっても、お互い平和の理想を分かち合って前進すれば、やがて大きな波紋を呼び、地球全体に広がっていくと信じます。

⑤京都府亀岡市 栗山 正隆市長

 世界の恒久平和は、人類共通の切なる願いです。核兵器は、その願いを妨げる脅威でしかありません。

 私たちが求めるのは、あらゆるいのちの営みを一瞬のうちに奪ってしまう核兵器の廃絶であり、その存在を許さない世界の実現です。

 亀岡市は小さな都市ではありますが、「世界連邦・非核平和都市」を宣言したまちとして、市民こぞって世界の恒久平和を願うとともに、今後もあらゆる努力を尽くし、平和のメッセージを発信し続けてまいります。

⑥京都府京丹後市 中山 泰市長

 被爆70年を迎え、あらためて人と人の絆や命の大切さ、そしてそれを根っこのところで支える平和や安寧の尊さを痛感しています。

 利他の愛に根差す心と行動を育み深めながら、互いに絆を広げ、手を携えて慈愛にあふれる地域や世界の平和を築き、ますます発展していくこと、そしてこの実現に渾身(こんしん)の努力を重ねていくことが、私たちの使命であると確信しております。

⑦京都府長岡京市 中小路 健吾市長

 長岡京市は、終戦間近の1945年7月19日に空襲を受け、尊い命が犠牲となりました。この事実から目をそらさぬよう、平成元年に平和について考える「平和ビジョン懇談会」を設置し、7月19日を「平和の日」と定めました。そして翌平成2年から現在まで「平和を考える市民フォーラム」を実施しております。

 被爆・戦後から70年がたち、当時の記憶が薄れつつある中、私はあらためて平和の尊さと人間の尊厳、命の大切さを心に刻み、真の平和を希求する世論を醸成することが大切だと信じております。

 長岡京市はこれからも市民とともに、平和な社会の実現に向けた活動を推進し、未来を担う青少年につないでいくために最大限の努力をしてまいります。

⑧京都府福知山市 松山 正治市長

 わが国に原爆が投下され、多くの命が奪われてから、70年がたちます。戦争によって亡くなられた方々に心から哀悼の意を表します。

 私たちは、原爆の惨禍と戦争の悲惨さの記憶を後世に語り継ぎ、決して風化させてはなりません。

 福知山市では、広島・長崎・沖縄へ中高生を派遣し、平和への思いを市民に啓発できる人材を育成することにより、世界平和のために想(おも)いをつないでいくとともに、恒久平和都市宣言のもと、市民と共に後世に核も戦争もない世界平和の実現に努めてまいります。

⑨京都府宮津市 井上 正嗣市長

 地球を破滅に導く核兵器をなくし、戦争のない社会の実現は、全ての人々の願いです。わが国は唯一の被爆国として、その悲惨さと、二度と過ちを繰り返さないことを全世界に向けて訴え続けなければなりません。

宮津市は、平和首長会議に加盟するとともに非核平和都市を宣言し、同じ志をもつ都市と連携して核兵器廃絶を訴え、世界平和を願う意志を示しています。

 被爆地広島・長崎と市民の皆さまの取り組みに、あらためて連帯の意を表します。

⑩京都府向日市 久嶋 務市長

 広島と長崎に原子爆弾が投下されてから、はや70年がすぎようとしております。しかし、私たちは世界で唯一の被爆国として、過去の戦争体験を決して風化させることなく、次の世代に核兵器の恐ろしさを語り継がなければなりません。

 向日市では、長岡京遷都1200年にあたる1984年、世界恒久平和を願い、「世界平和都市宣言」を行いました。以来、平和を尊び平和意識の高揚を図るため、さまざまな施策に取り組んでまいりました。

 これからも積極的な平和施策を実施し、平和な社会の実現のため、たゆまぬ努力を重ねてまいりたいと存じます。

⑪京都府大山崎町 山本 圭一町長

 大山崎町は、人類普遍の願いである世界の恒久平和実現のため、平成7年12月20日に、「大山崎町非核平和宣言」を行いました。また、広島市平和記念式典派遣事業を含む平和事業を、継続的に実施しています。

 恒久の平和と安全は、人類共通の念願であります。世界唯一の核被爆国の国民として、全世界の人々に被爆の恐ろしさ、苦しみを訴えるとともに、その惨禍を二度と繰り返してはならないと全世界の人々に訴え、世界の恒久平和を願います。

⑫京都府与謝野町 山添 藤真町長

 世界の恒久平和と核の廃絶は、人々の共通の想(おも)いです。

 二度と同じ過ちを繰り返すことなく、未来の子どもたちが穏やかに暮らせるよう、すべての命に平和の光がさすように、恒久平和の理念を掲げ、私たちのまち京都府与謝野町では、平成19年3月29日「非核・平和の町」宣言に関する決議を行いました。

 今こそ国家、文化、イデオロギーの壁を乗り越え、平和への誓いを立てることが必要です。

 被爆・終戦70年を迎えるにあたり、平和を愛する皆さんと手を携え、今後とも核兵器の廃絶と世界平和の実現に向け、努力してまいります。

⑬奈良県橿原市 森下 豊市長

 終戦から70年が過ぎた現在も、戦争や核兵器が世界中に存在している現実があります。

 非核・平和宣言都市を掲げる橿原市では、平和祈念事業として市内小学生による平和作品展や被爆者による講話の取り組みを行い、戦争の悲惨さや平和の大切さを継続して発信しております。

 また、被爆地である広島・長崎と連携を図り、平和に向けた取り組みを推進してまいります。

⑭奈良県五條市 太田 好紀市長

広島、長崎への原爆投下から70年がたとうとしていますが、被爆された方々の苦しみや悲しみは癒えることなく、世界では依然として紛争が絶えません。世界で唯一の被爆国として、私たちは世界平和の先導者として活動しなければなりません。

 五條市でも、核兵器廃絶平和都市を宣言し、積極的な取り組みを推進しています。再びこのような悲劇を繰り返すことのないように、また忘れることのないように、私たちは、世界平和を強く祈念いたします。

⑮奈良県桜井市 松井 正剛市長

 大和は国のまほろば、日本文化を育んだ自然豊かな桜井市では、1985(昭和60)年に「非核都市宣言」を行い、人類共通の願いである核兵器廃絶と世界の恒久平和に努めてまいりました。

 被爆・戦後70年を迎えるにあたり、ヒロシマ・ナガサキの惨禍を二度と繰り返さないためにも核兵器廃絶と平和の尊さをアピールしてまいります。

⑯奈良県広陵町 山村 吉由町長

 被爆後70年という節目の年に、わがまち広陵町も町制60周年を迎えました。

 核兵器の廃絶と世界平和の実現を願う平和宣言自治体として、核廃絶実現のために何をするべきかを町民と共に考え、取り組んでいくことが、私たちの責務だと考えています。

 原子爆弾による悲劇が二度と繰り返されることのないように、私たちはこれからも核兵器の廃絶を求め続けてまいります。

⑰和歌山県有田市 望月 良男市長

 原爆の投下により、尊い命が奪われ、人々に深い傷跡を残したあの日から、今年で70年を迎えます。戦争の惨禍は二度と繰り返してはならないものでありますが、世界では依然として紛争が起こり、罪のない人々が犠牲になっています。

 70年という節目に、いま一度核兵器の廃絶、そして戦争のない平和な世界を切に願います。

 結びに、戦争によって尊い命を落とされた方々のご冥福をお祈りするとともに、今なお後遺症に苦しんでいる方々へ心からお見舞い申し上げます。

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