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岩国FCLP「二度とないよう」 山口知事ら防衛相に要望

 在日米海軍が9月に岩国市の米軍岩国基地で強行した陸上空母離着陸訓練(FCLP)を巡り、山口県の村岡嗣政知事と岩国市の福田良彦市長は13日、国会内で小泉進次郎防衛相と面会し、岩国基地で二度と実施しないよう米国に求める要望をした。小泉氏は実施の有無については答えなかった。

 村岡知事と福田市長は、従来の訓練場所だった硫黄島(東京都)の訓練施設の速やかな復旧▽馬毛島(鹿児島県)の訓練施設整備の促進なども求めた。要望書を受け取った小泉氏は「思い、声を受け止め、何ができるかを考える」と述べるにとどめた。

 終了後、村岡知事は記者団の取材に「必ずしないということはなかったが、思い自体はしっかりと受け止めて対応してもらえると思う」と述べた。福田市長は「岩国基地に視察を願いたい」と話した。2人は外務省にも同様の要請をした。

 木原稔官房長官はこの日の記者会見で、「地元から厳しいご意見をいただいていることを重く受け止めている」と強調。「防衛省が今後のFCLPを硫黄島で着実に実施するよう米側に働きかけていくと認識している」と述べた。

 在日米海軍は9月17~25日のうち7日間、25年ぶりに岩国基地でFCLPに踏み切り、予定時間を連日超過した。激しい騒音が続き、岩国市は1064件の苦情を受けた。(宮野史康、中川雅晴)

(2025年11月14日朝刊掲載)

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