×

ニュース

軍縮へ米国と意思疎通 新START延長で加藤氏

 加藤勝信官房長官(岡山5区)は29日の記者会見で、来年2月に期限切れを迎える新戦略兵器削減条約(新START)の延長を巡り、駆け引きを重ねる米国とロシアに加え、米国が枠組み参加を求める中国と「意見交換や情報収集を進める」と述べた。

 米国のビリングスリー大統領特使(軍備管理担当)の来日に関し、加藤氏は新STARTの延長が政府関係者との会談の議題であることを認めた。その上で「国際的な軍備管理や軍縮に向けた日米の意思疎通が図られることを期待したい」と説明。核軍縮や不拡散に向け、「ロシアや

中国の取り組みも情報収集し、被爆国として国際社会での役割を果たす必要がある」と訴えた。  新STARTを巡っては米側が核軍拡を進める中国の次期軍縮条約の参加と、短距離戦術核を制限対象とすることでロシアと合意できれば延長に応じる構え。ロシアは戦術核の実態を明らかにしておらず、その交渉に応じるか否かが焦点だ。(下久保聖司)

(2020年9月30日朝刊掲載)

年別アーカイブ