×

ニュース

被爆地広島 復興たどる 西区で「明田弘司写真展」

 被爆地広島の戦後を追い続けた写真家明田弘司さん(1922~2015年)の歩みをたどる特別展「没後5年 明田弘司写真展 昭和を歩く」が23日、広島市西区の泉美術館で始まった。復興していく街の活気や営みを今に伝える。

 未発表作を含む約250点が並ぶ。1950~60年代を中心に、駄菓子を選ぶ子どもや三輪トラックに荷物を積む男性、混み合う広島駅など、復興期の日常風景を切り取る。たくましく生きる人々の笑顔が際立つ。64年の東京五輪で相生橋を渡る聖火ランナーや、61年に開通した音戸大橋といった歴史的場面も活写する。

 明田さんと親交があったという西区の名柄堯さん(86)は「どの被写体も自然体。明田さんの温かな人柄がにじむ」と見入っていた。12月13日まで。月曜休館(11月23日は開館)。同館と中国新聞社の主催。(福田彩乃)

(2020年10月24日朝刊掲載)

年別アーカイブ