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吉舎で原爆死没者追悼 参列者 核廃絶願う

 三次市吉舎町の被爆者と被爆2世でつくる町原爆の会は、死没者慰霊追悼式を同町吉舎の複合施設よっしゃ吉舎で開いた。昨年の8月6日以降に亡くなった町内の被爆者4人の名前を記した名簿を、施設隣にある原爆慰霊碑に納めた。

 町内の保育園児が作った千羽鶴を、吉舎保育所の仁後(にご)由紀美所長が祭壇に供え、同会の栗原辰吉会長(69)が4人の死没者名簿を読み上げた。入市被爆し、ことし4月に92歳で亡くなった西田フミヨさんの長男良明さん(69)=東広島市=たち参列者十数人が、祭壇に白菊の花を手向けた。

 同会は、町原爆被害者の会と町原爆被爆二世の会が統合し、2015年に発足した。日本被団協代表委員を務めた三次市君田町出身の故森滝市郎・広島大名誉教授の「核と人類は共存できない」という言葉を追悼の辞に引いた栗原会長は「核廃絶と世界平和の実現は、被爆者と2世共通の願いだ」と力を込めた。(石川昌義)

(2021年8月3日朝刊掲載)

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