×

ニュース

秘密保護法執行停止請求を却下 広島地裁

 10日に施行された特定秘密保護法は「違憲状態」の国会で成立したため無効として、広島市安佐北区三入東の医師玉田憲勲さん(57)が、法の執行停止などを国に求める訴えを広島地裁に起こした。地裁は16日、「訴えは不適法」として口頭弁論を開くことなく請求を却下した。

 玉田さんは訴状で「秘密保護法は憲法で保障される『知る権利』に制限を加えるもので、正当な議会でしか議決できない」と強調。2012年の衆院選について最高裁が「違憲状態」と判断したことなどから、「正当でない国会で成立した法律で、執行は許されない」としている。

 判決で梅本圭一郎裁判長は「訴えは原告に関わる具体的な紛争でない。法律上の争訟には当たらない」と判断した。民事訴訟法は、訴えが不適法で不備を補正できない場合、裁判所が口頭弁論を開かず却下できると定めている。

(2014年12月17日朝刊掲載)

年別アーカイブ