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カラスの犯行カー? 広島国際会議場ガラス割れる

 平和記念公園(広島市中区)に、平和を脅かす黒い影―。園内にある広島国際会議場の壁面ガラスが割れていたことが25日、分かった。現場に石が落ちており、証言などからカラスが「容疑者」に浮上している。付近では今秋以降、空から石を落とすカラスがたびたび目撃されており、管理する広島平和文化センターが注意を呼び掛けている。

 センターによると、23日正午すぎ、ガラスの割れる音を聞いて駆け付けた警備員が会議場1階東側で、壁面ガラス1枚(高さ約4メートル、幅約2・5メートル)が地上約1メートル付近を中心にひび割れているのを見つけた。近くに落ちていた「凶器」とみられる石は重さ約150グラムで、小ぶりの卵形。直前に、近くで石をくわえて飛び立つカラスの姿を、同じ警備員が目撃したという。

 センターは「風であおられた石が直撃したのでは」とみて、警察への被害届は出していない。防護フィルムで応急対策をしている。

 センターはカラス対策に頭を悩ませ、11月上旬に「カラス注意」と日本語と英語で書いた看板を会議場付近に設置したばかりだった。被害が現実になり「さすがに、かかしを置くわけにはいかないし…」。

 市安佐動物公園(安佐北区)は「木の実を空から落として割って食べるカラスはいる。好奇心が強いので遊び半分で落としたのでは」と推測している。(和多正憲)

(2015年12月26日朝刊掲載)

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