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ローマ法王「2019年末ごろ訪日」と表明 広島・長崎も訪問へ

 共同通信によると、ローマ法王フランシスコは17日、バチカンで前田万葉枢機卿と面会し、2019年の終わりごろ日本を訪れ、広島と長崎を訪れたいと述べた。ローマ法王の訪日が実現すれば、1981年の故ヨハネ・パウロ2世以来、2度目となる。

 広島市・広島県は長崎市とともに、法王の被爆地訪問を呼び掛けてきた。2017年5月には湯崎英彦知事、11月には松井一実市長がバチカンを訪れて法王に要請した。法王自身も2013年の就任以来、核兵器廃絶に強い意欲を示し、核保有を人道的な立場から明確に否定。ことし1月には被爆後の長崎で撮影されたとされる「焼き場に立つ少年」の写真を法王自ら配った。国としてのバチカン(ローマ法王庁)は核兵器禁止条約を支持し、真っ先に加わっている。

 1981年に広島を訪れた法王ヨハネ・パウロ2世は「戦争は人間のしわざです」として世界平和と核兵器廃絶を訴える「平和アピール」を読み上げ、国際世論の高まりにつなげた。法王フランシスコの広島・長崎訪問が実現すれば、世界に向けてどんなメッセージを発信するのかが注目される。

核廃絶後押し 法王に期待 被爆地訪問 切望の市民ら(2018年9月24日朝刊掲載)

「核兵器全廃」約束せよ 広島から平和アピール ローマ法王、慰霊碑に祈る(1981年2月25日朝刊掲載)

“ヒロシマの悲劇”いま直視 法王 被爆資料に大きな衝撃 絶句、悲痛な表情(1981年2月26日朝刊掲載)

教皇ヨハネ・パウロ二世 広島「平和アピール」(広島にて 1981年2月25日)

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