×

ニュース

元徴用工の実態紹介 中区で専門家ら講演

 太平洋戦争中に広島市内へ動員された韓国人元徴用工について考える講演会が24日、広島市中区であった。専門家が徴用や被爆の状況を説明し、実態を知る重要性を訴えた。

 韓国の政府機関の委員として原爆被害を調べた許光茂(ホ・グァンム)さん(54)が、元徴用工7人の証言を紹介した。父を亡くして農業で母や妹を支えていた男性の1人は21歳で三菱重工業広島機械製作所(現西区)に動員され、被爆でけがを負ったとし「元徴用工の証言に日本からも耳を傾けてほしい」と述べた。

 続いて広島で被爆した元徴用工などへの賠償を三菱重工業に命じた11月の韓国最高裁の判決について地元弁護士たちが解説した。講演会は韓国の原爆被害者を救援する市民の会・広島支部が主催。110人が参加した。(水川恭輔)

(2018年12月25日朝刊掲載)

年別アーカイブ