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[ひろしま はなのわ 2020] 「平和訴える盆栽」知って メイン会場 映像作品を随時上映

爆心地から2.5キロで被爆/1975年米へ贈る

 45年前に広島から米国に贈られた「被爆盆栽」を紹介する映像作品が「全国都市緑化ひろしまフェア(ひろしま はなのわ 2020)」メイン会場の旧広島市民球場跡地(広島市中区)で上映されている。制作した市民グループは「米国で静かに平和を訴える盆栽を知ってほしい」と願う。

 タイトルは「ヒロシマから届いた被爆盆栽 五葉松」。盆栽師の故山木勝さんが育てた樹齢約400年の宮島五葉松が爆心地から約2・5キロで被爆した際の状況や、米国建国200年を記念して1975年に寄贈された経緯を振り返る。首都ワシントンにある国立樹木園で展示されている現在の様子も伝える。

 英語字幕付きで22分。三次市出身で米国在住の重藤マナーレ静美さん(71)たちでつくる「シズミ・ピース・プロジェクト」が、2018年に制作した映像作品を新たに編集した。5月24日まで「多目的テント」内で随時流している。

 同プロジェクトはこれまで、原爆被害に遭った本川小(中区)と支援物資を送った米国の教会との終戦後の交流がテーマの映像作品も制作している。メンバーの世良俊邦さん(73)=廿日市市=は「広島の市民が日米の平和の懸け橋に目を向けるきっかけになれば」と話している。(新山京子)

(2020年3月25日朝刊掲載)

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