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[コロナ禍の8・6] 参列絞り12人 あいさつ省略 県立広島商高で慰霊祭

 広島市中区の県立広島商業高で19日、前身の広島商業学校の原爆犠牲者を追悼する慰霊祭があった。新型コロナウイルスの感染防止のため、規模を縮小。同窓会関係者や在校生たち12人が、建物疎開作業などに動員され被爆死した生徒や教職員計137人を悼んだ。

 昨年は生徒約50人を含む約100人が参列したが、遺族の招待を見送り、生徒も代表2人に絞った。会場は屋内のホールから校門横の慰霊碑前に変更。あいさつを省き、代表4人の献花のみで終えた。同窓会の越智健剛専務理事(52)は「中止も検討したが、慰霊だけでもできて良かった」と胸をなで下ろした。

 同校は生徒が自校の原爆被害を学ぶ機会を改めて設けるという。生徒代表として花を手向けた3年西田有希さん(17)は「進学や就職で他県に行く人も多い。被爆について今のうちに学ぶことが大事だと思う」と話していた。(明知隼二)

(2020年7月20日朝刊掲載)

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