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母校南陽工高に贈られる津田プレートの複製(手前)。奥は原版
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広島東洋カープは近く、故津田恒美投手をたたえて広島市民球場(中区)に掲げられていた銅板「津田プレート」の複製を、春の甲子園に出場する母校の南陽工高(周南市)に贈る。「炎のストッパー」の記憶を後輩に受け継いでほしい、との願いを込める。
銅製の原版を忠実に再現した。縦21センチ、横29・7センチ。唯一異なるのは輝きだ。原版は津田投手が32歳で急逝した翌年の1994年、現球場の一塁側ブルペン脇に掲げられた。後輩投手が触って闘争心を沸き立たせてきたため、摩耗し、色もくすむ。出来上がった複製はまばゆいばかりの輝きを放つ。
津田投手は78年、春夏の甲子園出場を果たした。カープの松田元オーナーは「津田投手はカープだけでなく母校の歴史でもある」と寄贈の理由を語る。原版は、3月28日に完成する新広島市民球場(南区)のブルペンに移設される。
村中一雄校長は「これまでも生徒たちは『弱気は最大の敵』という津田投手の信念を学んできた。プレートはさらなる励みになる」と感謝している。(武内宏介)
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