クライマックスシリーズ進出を逃してがっくりする横浜スタジアム三塁側内野席のカープファン（撮影・荒木肇）

　広島東洋カープのクライマックスシリーズ（ＣＳ）進出の可能性が消えた４日、ファンの間に落胆が広がった。

　横浜戦があった横浜スタジアム（横浜市中区）では、左翼席と三塁内野席が大勢の赤いユニホームを着たファンで埋まった。「絶対行くぞ、クライマックス」などと大声援を送ったが、敗戦が決まった瞬間は静まりかえった。

　東京都豊島区の会社員岸田浩平さん（３０）は携帯電話で阪神の結果をチェックしながら観戦。「最近、４連勝してくれたので夢をつないでいた。悲しい」と肩を落とした。板橋区の会社員渥美耕太さん（２３）は「ブラウン監督は若手を育てるなど、種はまいてくれたと思う。新監督はうまく選手を起用してほしい」と早くも来季に期待を寄せた。

　広島のファンの失望も大きい。広島市南区のマツダスタジアムに１０試合以上も観戦に訪れたという同区大州の製袋業鉄井正信さん（７２）は「残念のひと言。来季こそ、しっかり守り、安打をつないでいくカープ野球の復活を」と、低迷からの脱却に願いを込めた。